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「どうして勉強しないといけないの?」
これは、多くの親や先生が、
一度は子どもに聞かれた質問ではないでしょうか。
 
そしてそれに、うまく答えられずに
困った経験がある方も多いと思います。
 
「大人になったら必要だから」
「みんなやっているから」
「将来困らないため」
 
間違いではないけれど、
子どもの心には、なかなか届きません。
 
この問いの奥には、
「やりたくない」
「つらい」
「わからない」
そんな感情が隠れています。
 
今回の記事は、数年前に行った親子向けオンライン講座
「どうして勉強しないといけないの?」の内容をもとに、
子どもの心の仕組みから、この問いを丁寧にひも解いていくものです。
  

勉強とは「できることが増える」こと

まず、勉強とは何でしょうか。
勉強とは、新しいことを知り、
それを使えるようになり、できることが増えていくことです。
 
できることが増えると、世界が広がります。
行ける場所が増え、関われる人が増え、
選べる未来が増えていきます。
 
勉強は、ただ机に向かうことではありません。
「自分で生きていく力」を育てるプロセスです。
  

なぜ「やりたくない」ことをやる必要があるのか

学校や習い事では、
楽しいことばかりではありません。
 
苦手なこと、面倒なこと、
できれば避けたいこと。
 
そんな場面に出会うたび、子どもはストレスを感じます。
 
でも実は、大人も同じです。
お母さんだって、毎日料理を作りたいわけではありません。
仕事だって、やりたくない日があります。
 
それでも、「生きていくために必要だから」
やっています。
 
子どもが勉強するのも、同じ理由です。
大人になったとき、自分で生きていくため
 
好きなことだけしていては、生きていけない。
これは、厳しいけれど大切な現実です。
  

好きなことだけでは、脳は育たない

「好きなことを伸ばせばいい」
この考え方は、とても魅力的です。
 
けれど、好きなことだけでは、脳は偏って育ちます。
 
食事にたとえると、
好きなものだけ食べていると、栄養が偏ります。
 
同じように、楽なこと・得意なことだけをしていると、
使われない脳の部分が育ちません。
 
やりたくないこと
苦手なこと
面倒なこと
 
それらに取り組むことで、
今まで使っていなかった脳の場所が動き始めます。
 
これが、「考える力」「覚える力」「我慢する力」を育てます。
  

英語や学校の勉強が持つ、本当の意味

たとえば英語。
 
英語は、読む・書く・聞く・話す
 
という、まったく違う力を同時に使います。
 
たった一つの教科でも、脳はフル稼働しています。
 
小学校のカリキュラムに、
算数・国語・理科・体育・音楽など
たくさんの教科があるのは、理由があります。
 
脳をバランスよく育てるためです。
 

大人になるとは、どういうことか

大人になるというのは、
年齢を重ねることではありません。
 
大人になるとは、
・脳が育っている
・体が育っている
・そして何より、心が育っていること
 

子どもの心は、
すぐ怒る、我慢ができない、自分中心
 
それが悪いわけではありません。
成長途中だからです。
 
けれど大人になるには、
待つ、我慢する、相手の立場を考える
 
そうした経験が必要です。
 
勉強は、
この「心を大人に育てる」練習でもあります。
  

勉強を邪魔する「赤ちゃんの心」

勉強しようとすると、
心の中でこんな声が聞こえます。
 
「やりたくない」
「誰か代わりにやって」
「今じゃなくていいでしょ」
 
これは、心の中に残っている
赤ちゃんのような心です。
 
赤ちゃんは、
泣けば誰かが助けてくれる存在でした。
 
でも今は違います。
 
大切なのは、
この気持ちを「ダメ」と押さえつけないこと。
 
「やりたくないんだね」
「ゲームしたいよね」
 
そう認めてあげると、
この気持ちは自然とおさまっていきます。
 
そのあとで、「じゃあ、やろうか」と切り替える。
 
これが、心を育てる関わり方です。
  

習慣が人生を支える

宿題は、知識を増やすためだけのものではありません。
 
勉強する習慣をつくるためにあります。
 
歯磨きと同じです。
毎日やることで、考えなくてもできるようになる。
 
子どもの頃についた習慣は、
大人になっても一生残ります。
 
新しいことを学び続けられる人は、
子どもの頃に「コツコツやる経験」をしています。
  

ゲームは悪者ではない

ゲームや遊びは、悪いものではありません。
 
心をゆるめ、
リラックスさせる役割があります。
 
大人だって、
旅行したり、趣味を楽しんだりします。
 
でも、遊びだけでは積み上がりません。
 
心をゆるめる時間と、
力を育てる時間。
 
そのバランスが大切です。
  

親や大人にできること

子どもがやらないとき、
責める前に、こう問いかけてみてください。
 
「この子は、どんな気持ちなんだろう?」
 
やりたくない気持ち
悔しい気持ち
甘えたい気持ち
 
それを受け止めた上で、
「それでも、やることはやる」
 
この一貫した姿勢が、
子どもの心を育てます。
  

最後に

「どうして勉強しないといけないの?」
 
この問いの答えは、
テストの点数のためではありません。
 
自分の人生を、自分で生きるため
 
勉強は、
未来の自分への贈り物です。
  

※本記事は、
親子向けオンライン特別講座「どうして勉強しないといけないの?」
(講師:心理セラピスト 西谷真美)をもとに再構成しています。
親子家族関係のセラピーBlueWinds
https://blue-winds.com

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