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「どうしてお母さんの言うことを聞かないといけないの?」
 
この言葉は、反抗しているように見えて、
本当はとても切実な問いです。
 
そして、もう一つ、逆の問いも隠れています。
 
「どうして、こんなに聞きたくないんだろう?」
  

子どもが「言うことを聞きたくない」理由

子どもが言う、こんな言葉があります。
 
「今やろうと思ったのに、ガミガミ言うからやる気なくなった」
「好きなことさせてくれないから」
「言われると、なんかムカつく」
 
一見、それぞれ理由があるように聞こえますが、
心の奥では、もっと単純な感情が動いています。
それが、「恨み」です。
  

「恨み」は、とても幼い感情

ここで言う「恨み」は、
大人が使うような重たい意味ではありません。
 
・呼んだのに、すぐ来てくれなかった
・お願いしたのに、後回しにされた
・思い通りにしてもらえなかった
・怒られた(自分が悪かった場合も含めて)
 
こうした体験が、
子どもの心の中に少しずつ積もっていきます。
 
特に、「欲しいときに、すぐ与えてもらえなかった」
という体験は、
赤ちゃんのような心にとっては、とても大きなストレスです。
 
この幼い心の恨みがたまると、
人は「しかえし」をしたくなります。
  

「言うことを聞かない」は、しかえし

子どもがする「しかえし」は、とても分かりにくい形で現れます。
 
・ゲームの時間を守らない
・寝る時間に寝ない
・朝、自分で起きない
・宿題をやらない
・約束の時間をわざと守らない
・無視する、聞こえないふりをする
・意地悪なことを言う

 これらはすべて、
「言うことを聞かない」という形のしかえしです。
 
本人は気づいていないことも多く、
「わがまま」や「意地悪」ほど、
自分では自覚しにくい。
 
だからこそ、
注意される → さらに恨む → また聞かない
というループが起きます。
  

「今やろうと思ったのに」は、ごまかし

「今やろうと思ったのに!」
これは、実はごまかしです。
 
心の中では、
「やらなきゃな」
「でも面倒くさいな」
と、最初から揺れている。
 
その自分がイヤで、
お母さんに言われた瞬間、
そのイヤな気持ちを全部お母さんのせいにしてしまう。
 
本当は、
最初からやる気がなかった。
 
でもそれを認めるのはつらい。
だから、言い訳が出てくるのです。
  

お母さんは「召使い」じゃない

子どもの心の奥には、
こんな勘違いもあります。
 
「お母さんは、全部やってくれる人」
「言えば、すぐ動いてくれる存在」
 
でも、本当は違います。
 
お母さんは、
召使いでも、魔法使いでもありません。
 
この勘違いが続くと、
「やってくれない」=「裏切られた」
となり、恨みがさらに積もります。
  

しかえしは、必ず自分に返ってくる

しかえしは、その場ではスッとします。
でも、必ず後で返ってきます。
 
しかも、
10年後、20年後、
何十倍にもなって。
 
・夢が叶わない
・欲しいものが手に入らない
・人に邪魔される
・幸せをつくれない
 
これは、罰ではありません。
自分が積み上げてきた心のクセの結果です。
  

お母さんが怒るのは、どんなとき?

お母さんが注意するのは、だいたい決まっています。
 
・やることをやっていない
・約束を守らない
・わざと反発する
・無視する、聞こえないふりをする
 
ここまでは、怒られて当然のことです。
 
もちろん、
疲れているとき
お腹が空いているとき
余裕がないとき
感情的になることもあります。
 
人間ですから。
 
でも、基本はひとつ。
 
「将来困らないように」怒っています。
 
どうでもいい人には、怒りません。
  

言うことを聞かないと、将来どう困る?

いちばん大きな問題は、ここです。
 
大人になってから、自分の命令を聞けなくなる。
 

「明日早く起きよう」と決めても起きられない
「これをやろう」と思っても、子どもの心が邪魔をする
 
その結果、
・仕事ができない
・信頼されない
・能力が育たない
 
これはとても生きづらい。
  

お母さんの言うことを聞くと、何が起きる?

逆に、素直に「はい」と言える人には、
人はもっと与えたくなります。
 
・チャンスが来る
・助けてもらえる
・引き上げてもらえる
 
そして何より、
自分との約束を守れる人になります。
これは、一生使える力です。
  

最後に

お母さんの言うことを聞くことは、
お母さんのためではありません。
 
未来の自分のためです。
 
自分で考え、自分で動き、
自分の人生をつくれる人になるため。
 
それができるようになると、
人生は、ゲームよりずっと面白くなります。
   
 

※本記事は、親子オンライン講座
「どうしてお母さんの言うことを聞かないといけないの?」
をもとに再構成しています。
 
講師:心理セラピスト 西谷真美
親子家族関係のセラピーBlueWinds
https://blue-winds.com

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