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魔の2歳児 取扱い説明書 Vol.3

怒ってしまった後の「魔法の言葉かけ」——フォローするだけで、子どもは変わる
「魔の2歳児 取扱い説明書」シリーズ 第3回
「また怒鳴ってしまった……」
「こんなひどいことを言うつもりじゃなかったのに」
子育てをしていると、自分でも驚くほどの言葉が口から出てしまうことがあります。その後の罪悪感と自己嫌悪……。
でも今日伝えたいのは、怒ってしまうこと自体は、問題ではないということです。
大事なのは、怒った後にどうするか。たった一言のフォローが、子どもの心を守ります。
怒るのは「着ぐるみ」。本当のあなたは愛している
前回お伝えしたように、私たちが感情的になって怒ってしまう時、それは「インナーチャイルドの着ぐるみ」を着た状態です。
疲れている時、お腹が空いている時、余裕がない時——そういう時にボタンが押されると、着ぐるみに乗っ取られてしまいます。
でも着ぐるみが脱げると、「言い過ぎたな」「あんな言い方しなくてよかった」と気づきますよね。その瞬間が、フォローのチャンスです。
怒った後に伝えてほしい、たった一言
子どもが少し落ち着いた時(泣いている最中はまだ届きません)、こう言ってあげてください。
「ごめんね、お母さんちょっと怒りすぎちゃった。でも、あなたのことが嫌いで怒ったんじゃないよ。大好きだから言ったんだよ。」
これだけです。
シンプルに見えますが、この言葉には大きな意味があります。
前回お伝えしたように、子どもは「怒られた=嫌われた」と勘違いしやすい。その勘違いを、この一言で丁寧に解いてあげるのです。
この言葉をかけずに怒りっぱなしにしておくと、「嫌われた」「自分はダメだ」という思いこみが、少しずつ積み重なっていきます。その積み重ねが、大人になってからの人間関係や恋愛にも影響していきます。
逆に言えば、この一言を伝え続けるだけで、その積み重ねを防ぐことができるのです。
なぜ「泣きやんでから」なのか
感情が爆発している最中は、どんな言葉も届きません。これは大人も同じです。
カッとなっている時に「落ち着いて聞いてください」と言われても、むしろ火に油になりますよね。
まず、泣かせてあげてください。感情を出し切らせてあげてください。
泣き切った後、子どもの心は静かになります。その静けさの中に、言葉が届きます。
ダメなことは、きちんと叱っていい
ここで一つ、大切なことをお伝えします。
子どもを受け入れること、寄り添うことは大切です。でも、それと同時に——
ダメなことは、ダメだときちんと叱ることも、同じくらい大切です。
「怒ってはいけない」「受け入れなければ」と思いすぎると、叱れない親になってしまいます。でも、それは子どものためになりません。
魔の2歳児がそのまま大きくなると、「自分が世界の中心」「思い通りにならないとキレる」という大人になっていきます。ルールを教えること、社会の中で生きていくための「ダメ」を伝えることは、愛情の一つです。
叱ることも、愛。
ただし叱った後は、必ずフォローを。なぜダメだったのかを、静かに言葉で説明してあげてください。どんなに小さな子でも、赤ちゃんでも、言葉の意味より気持ちが届きます。
子どもに「正直」でいること
もう一つ、実は子どもとの関係で一番大切なことがあります。それは——
正直でいること。
受け入れられない時は「受け入れられない」と言っていい。疲れている時は「今ちょっと疲れているから」と言っていい。本を読みたい時は「ママ今本読みたいから10分だけ待って」と言っていい。
完璧なお母さんを演じなくていいのです。
正直な言葉は、子どもにちゃんと届きます。「お母さんも人間なんだな」と、子どもは感じ取ります。そしてその正直さが、深い信頼関係を育てます。
3分の集中が、しつこさをなくす
「見て見て!」「かまって!」が止まらない時、試してほしいことがあります。
何かをしながら「はいはい」と生返事をするのではなく、たった3分、100%集中して向き合ってあげるのです。
3分、全力でその子だけを見る。そうすると子どもは満足します。そして「じゃあママはご飯作るね」と言うと、意外とすんなり離れられます。
中途半端にかまい続けるより、短くても全力で向き合う方が、子どもの「もっとかまって」はずっと早く満たされます。
まとめ
- 怒ってしまうことは、あっていい。大事なのはその後のフォロー
- 泣きやんでから「あなたが嫌いで怒ったんじゃないよ」と伝える
- ダメなことはダメだと叱ることも、愛情の一つ
- 受け入れられない時は、正直にそう言っていい
- 10分でいい、100%集中して向き合う時間を作る
次回は、「自分を受け入れると、子どもが変わる——怒りの奥にある本当の気持ち」についてお伝えします。子どもの「怒り」の下には、必ず別の気持ちが隠れています。それを読み取れるようになると、子育てが根本から楽になります。
西谷真美(CosmicMother Co.,Ltd.)
心理セラピスト・チャイルドセラピスト講座 主宰





