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あなたの中にいる「魔の2歳児」——子育てが辛くなる、本当の理由

「魔の2歳児 取扱い説明書」シリーズ 第2回


前回は、子どもが反抗する4つの理由をお伝えしました。

今回は、もう少し深いところへ踏み込みます。

なぜ、1歳半〜3歳の子育てはこんなにも辛いのか。

その答えは、子どもの中だけにあるわけではありません。実は、私たち自身の中にあるのです。


「インナーチャイルド」という言葉を聞いたことがありますか?

インナーチャイルドとは、「内なる小さな子ども」のこと。

幼い頃に「分かってほしかった」「もっと見てほしかった」「かまってほしかった」という気持ちが、十分に受け取ってもらえなかった時、その感情は心の奥に眠ったまま残ります。それがインナーチャイルドです。

潜伏しているので、普段は見えません。でも、ある時ボタンがオンになったかのように、突然表れてきます。


子どもがイヤイヤ言うと、私の中の何かが刺激される

1歳半を過ぎた頃から、子どもが「イヤ!」「やだ!」と言い始めます。

この時期の子育てが特に辛くなるのは、子どもの「イヤイヤ」が、私たち自身の中に眠っていたインナーチャイルドを刺激するからです。

たとえば——

  • 子どもの頃、自分はずっと「いい子」でいた。ギャーギャー言えなかった。だから、自分の子どもが堂々とイヤイヤ言っているのを見ると、何とも言えない苦しさを感じる。
  • 妹や弟が生まれた時に「お母さんを取られた」と感じた。だから、第二子が生まれてから、なぜか上の子を愛せない気持ちが出てきた。
  • 子どもの頃、何かをしようとすると「ダメ」と言われてばかりだった。だから、子どもに「ダメ!」と言う自分に罪悪感を感じる。

心当たりはないでしょうか。

これらはすべて、子どもを通して「自分の中のインナーチャイルドのボタン」が押されているサインです。


子どもに当たってしまうのは、「着ぐるみ」のせい

私自身の話をします。

長男は33週の早産で、1ヶ月間保育器の中にいました。私と離れた時間が長かった分、罪悪感がとても強くありました。その罪悪感と、愛したい気持ちが混在して、長男にひどい言葉をぶつけてしまったことがあります。当時の私には、この感情をどう扱えばいいか分からなかったのです。

でも今なら分かります。

あの時の私が子どもに当たっていたのは、「本当の私」ではありませんでした。インナーチャイルドという「着ぐるみ」を着てしまった私が、当たっていたのです。

子どもを愛していない親はいません。

着ぐるみに乗っ取られてしまって、その気持ちが届かなくなっているだけなのです。


では、どうすればいいのか

まず知ってほしいのは、今の苦しさは「今」から来ていないということ

子どもに怒りたくなる気持ち、愛せない気持ち、受け入れられない気持ち——これらはほとんどが、過去の感情から来ています。今の子どもや夫がたまたまボタンを押したから、眠っていた感情が出てきているだけです。

次に、試してほしいことがあります。

イメージの中で、小さい頃の自分に会いに行くのです。

たとえば、弟や妹が生まれた時の自分が3歳だったなら、その3歳の自分に会いに行って、こう伝えてあげてください。

「弟(妹)が生まれて、お母さんが忙しくなったけど、あなたのことも変わらず愛しているよ。愛されていないって思ったのは、勘違いだったんだよ。」

今の大人の自分が、小さい頃の自分に教えてあげる。

これは不思議なくらい効きます。3歳の自分が持っていた「勘違い」が、少しずつ溶けていくのを感じます。


「受け入れなきゃ」より先に、「自分を感じる」

子育ての本や講座では、「子どもを受け入れましょう」とよく言います。もちろん大切なことです。

でも私は声を大にして言いたいのです。

受け入れられない時は、受け入れなくていい。

「受け入れられない自分」を、まず自分で感じてあげてください。

疲れているなら「疲れているな」。ご飯作りたくないなら「面倒くさいな」。それでいいんです。自分の気持ちを先に受け取ってあげる。それが先です。

自分の気持ちを感じて、「こういう気持ちがあってもいいんだよ」と認めてあげると、不思議と子どもに対して少し優しくなれます。

子どもを変えようとしなくていい。自分の気持ちを感じることで、自然と関係が変わっていくのです。


今日のまとめ

  • 子育てが辛いのは、子どもがイヤイヤ言うことで、自分の中のインナーチャイルドが刺激されるから
  • 子どもに当たってしまうのは「着ぐるみ」。本当の自分はちゃんと愛している
  • イメージの中で、小さい頃の自分に会いに行って「勘違い」を溶かしてあげる
  • 「受け入れられない」自分を、まず自分で受け入れることが先

次回は、「怒ってしまった後の、魔法の言葉かけ」についてお伝えします。怒ること自体はあっていい。大事なのはその後のフォローです。


西谷真美(CosmicMother Co.,Ltd.)
心理セラピスト・チャイルドセラピスト講座 主宰

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