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怒りの奥に隠れている、本当の気持ち——「イヤイヤ」の下を読み取れると、子育てが変わる

「魔の2歳児 取扱い説明書」シリーズ 第4回


子どもが「イヤ!」「やだ!」と言う時、その言葉をそのまま受け取っていませんか?

実は、「イヤイヤ」は本当の気持ちではありません。

「イヤイヤ」の下に、もっと深い気持ちが隠れています。

その気持ちを読み取れるようになると、子育てが根本から変わっていきます。


怒りは「出口」。本当の気持ちは別にある

子どもが怒る時、泣き叫ぶ時——それは感情の「出口」です。

本当に言いたいことが言えないから、怒るのです。

たとえば、「今日は水族館に行く」と思っていたのに、当日「やっぱり動物園にしよう」と親に言われたとします。子どもにとって、水族館はもう「決まったこと」でした。期待していた。楽しみにしていた。

その期待が崩れた瞬間の、がっかりした気持ち、悲しい気持ち——それが言葉にならないから、怒りという形で出てきます。

怒りにフォーカスするのではなく、怒りの奥にどんな気持ちが隠れているかを読み取る。それが大切なのです。


「ヤダヤダ」の本当の意味

「ヤダ!ヤダ!」と言い続ける子どもを見ていると、親も疲れてきますよね。

でも考えてみてください。

その子が本当に言いたいのは、「ヤダ」ではないはずです。

「もっと見ていてほしかった」
「あの時、一緒に遊んでほしかった」
「寂しかった」
「分かってほしかった」

そういう気持ちが積み重なって、言葉にならないまま「ヤダ!」になっているのです。

泣き切った後、静かになった瞬間に、そっと聞いてみてください。

「本当はどうしたかったの?」

すると、ポロっと本音が出てくることがあります。その言葉に「そうだったんだね」と寄り添うだけで、子どもの心のしこりはずいぶん溶けていきます。


親の中にも、「ヤダ」が眠っている

ここで少し、自分自身を振り返ってみてください。

あなたは「ヤダ」と言えていますか?

子育て中のお母さんは、毎日「ヤダ」を飲み込んでいます。ご飯を作りたくない、疲れた、一人になりたい——でも「お母さんなんだから」と、その気持ちをぐっと抑えてしまう。

実は、子どもが「ヤダヤダ」言うのには、もう一つ理由があります。

お母さんの中に眠っている「ヤダ」を、引き出してくれているのです。

お母さん自身が言えなかった「ヤダ」を、子どもが代わりに出してくれている。そう思うと、子どもの「イヤイヤ」が少し違って見えてきませんか?

試しに、クッションに向かって「ヤダヤダヤダ!」と言ってみてください。最初は照れくさいかもしれません。でも続けていると、じわっと悲しくなってきたり、涙が出てきたりすることがあります。

それが、ずっと押し込めてきた自分の本当の気持ちです。


「感情を出す」は、悪いことじゃない

日本では特に、感情を表に出すことを「わがまま」「みっともない」と捉える文化があります。

でも感情は、出して当然のものです。

泣きたい時に泣く。怒りたい時に怒る。それを丸ごと出せる場所が家庭であることが、子どもにとって一番安全な環境です。

家で思い切り泣ける子は、外の世界でもちゃんと踏ん張れます。家でしか甘えられない分、外では頑張れます。

だから、家で泣いたら泣かせてあげてください。できれば泣き切るまで。

泣き切った後の子どもの顔は、スッキリしています。そして「本当はこうしたかった」という言葉が、自然と出てくることがあります。


感情の「コップ」を空にしてあげる

感情はコップのようなものです。少しずつ溜まって、あふれた時に爆発します。

子どもが爆発する前に、日常の中でこまめに感情を出せる場をつくってあげることが大切です。

それは特別なことではありません。

帰宅した時に「今日どうだった?」と聞く。泣いていたら「何があったの?」と膝に乗せる。怒っていたら「何が嫌だったの?」と聞く。

答えが返ってこなくても、大丈夫です。聞いてもらえた、という体験が、コップを少し空にしてくれます。


今日のまとめ

  • 「イヤイヤ」は本当の気持ちではない。怒りの下に、本当の気持ちが隠れている
  • 泣き切った後、「本当はどうしたかったの?」と聞いてみる
  • 子どもの「ヤダ」は、お母さん自身の「ヤダ」を引き出してくれているサインかもしれない
  • 家で感情を出せることが、子どもの安全基地になる
  • 日常の中で、こまめに「感情のコップ」を空にしてあげる

いよいよ次回は最終回。「自分を受け入れると、子どもが変わる」——このシリーズ全体を通して伝えたかった、一番大切なことをお話しします。


西谷真美(CosmicMother Co.,Ltd.)
心理セラピスト・チャイルドセラピスト講座 主宰

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