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お父さんが大嫌いな2歳の女の子
2歳の女の子がチャイルドセラピーのグループセッションに
お父さんとお母さんと来られました。
玄関に入るなり、両手で顔を覆うくらいの激しい人見知り。
生まれてからずっと
お父さんがちょっとでも抱っこすると、もうギャン泣き。
お父さんは子供のことがかわいいので、
なんとかして仲良くなりたいけれど
目も合わせてくれず、いつも悲しい思いをしていました。
妊娠中、お父さんは男の子がほしかったけれど
生まれてからは、女の子でもかわいいと思っています。
もしかして「女では愛されない、お父さんに嫌われた」
と思い込んでいるのは?
そこが原因だろうと
大きな期待を胸に、セラピーがスタート。
最初、お父さんに言葉をかけてもらいました。
「女の◎◎がかわいいんだよ、女の◎◎が大好きなんだよ」
「(そんなわけないだろー)」と言ってるかのように
ぎゃーぎゃー激しく泣きだしました。
それでも、泣き声と泣き声のすきまを狙って
「女ではダメだって思ったのかな?」
「女の◎◎が生まれて嬉しかったんだよ」
何度も何度も伝えます。
約40分。
時間がきたので終了しました。
女の子は特に目立った変化もなく
ただ、ぎゃーぎゃー泣くだけのセラピーで終わりました。
振り返りの時間
参加されたみなさんに
今日の感想と気づきをシェアしてもらいます。
他の方がお話してくださってる間
2歳の女の子は、もう手で顔を覆ってはいません。
お父さんのそばで、ひとり静かに遊んでいます。
それをお父さんは温かく見ています。
その時
聞こえるか聞こえないかの小さな声で
うつむきながら
「お父さん、好き♪」と言ったそうです。
そうシェアしてくださいました。
その後、玄関までお父さんと手をつなぎ
3人穏やかな表情で帰っていきました。
よかった!!
お父さんに拒絶された、嫌われた!って
ずっと思い込んでいたのね。
その勘違いが書き換わり
本来のかわいい笑顔に戻りました。
もしこのまま大きくなったなら
クラスの男子が苦手になったり
男性が怖い、と感じる女性になっていたことでしょう。
お父さんの淋しさと悲しみも溶けて本当によかった。
そんな感動の
セラピーのケースでした。