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気持ちは何層にもなっています。

 

たとえば子供が
「ピアノやめたい」と言ったとします。

 

子「ピアノやめたいの」
母「なんで?」
子「だって、おもしろくないから」
母「せっかくピアノ買ったのにもったいないでしょ!」
子「・・・」

 

こんなふうに子供自身も
なぜやめたいのか
なぜおもしろくないのかが
はっきりわかっていません。

 

そこを「なんでなんで?」と
親の都合や気持ちを先に言ってしまうと
自分のこの気持ちはダメなんだと
罪悪感でいっぱいになり
本当の気持ちをさらに奥に押し込めます。

 

コミュニケーションにはちょっとしたコツがあり
するすると気持ちを引き出せると
子供も親もスッキリします。

 

気持ちに寄り添い、次の気持ちが出てきたら
その気持ちにも寄り添うことを繰り返すことで
今まで溜めてきたモヤモヤが溶け
心の底から納得し、やる気が出てきます。

 

そして次のステップへと進めます。

 

子「ピアノやめたいの」
母「(なんで?とは言わず)やめたいんだね」
子「うん」
母「そっか(間をおく)」

 

子「練習してもうまくならないから」
母「そうなんだ」
子「うん。それがイヤなの」
母「それはイヤだよね」

 

子「それから、先生すぐ怒るから怖いの」
母「そっか、それはイヤだね」
子「うん」

 

子「練習曲つまらなくって」
母「そうだよね、好きな曲弾きたいよね」
子「うん」

 

子「でもね。本当はピアノ好きなの」
母「そうなんだ」

 

子「イヤなことが増えるとイヤになっちゃう」
母「そっか、イヤなことはやりたくないよね」
母「お母さんもそうだよ」
子「え?お母さんも?」

 

母「ご飯仕度や掃除洗濯、
イヤだな、面倒くさいなって、よく思うんだよ。」
子「でもやってるよね?」
母「そう。イヤなこと面倒くさいことが
一番能力を引き出せるって知ってるから。
だから頑張れるの。
おいしいものつくって『おいしい』って
言われると嬉しいし。
ま、心の筋肉を鍛えてるって感じかな」」

 

子「私も上手に弾けたり曲が素敵だったらすごく嬉しい」
母「そうだよね。嬉しいよね」

 

母「おいしい料理をつくれるようになるまで
いっぱい失敗したり
苦手なことにも挑戦してきたの。
その積み重ねで色々できるようになって
そんな自分が嬉しいって思うんだよ」

子「・・・」

 

イヤな気持ちが積み重なると
もう何がイヤでどうしたいのかが
わからなくなります。

 

これは、子供も大人も同じです。

 

何層にもなった気持ちは
上の層から順に寄り添っていくことで
本当の気持ちが現れます。

 

ピアノはやめたくない
ピアノは好き
けれど練習は面倒くさい
先生怖いのイヤだ・・・

 

この子は、お母さんの話を聞き
やりたくないことをやることで
能力が開き
できることが増えるということを知りました。

 

先生が怖くて厳しいのは
期待してのことだということが
わかってきました。

 

じっくりひとりで考え
ピアノはこのまま続けることにしました。

 

前とは違った晴れ晴れしい気持ちで
毎週練習に通っています。

 

イヤだという気持ちは
時にさらなるステップへと運んでくれます。

 

ですから
あなたの「イヤだ」という気持ちも
否定せず
まずは受け止めてみると
いいかもしれませんね。

 

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