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兄弟の仲がいい場合と
幼い頃からずっと仲が悪い場合があります。

大人になっても音信不通だったり
お盆正月はあえて日にちをずらし実家に帰ったり。

仲が悪い原因は
「お前の方がもらえてる!」という嫉妬。

何を?
親からの「注目や関心」です。

それが大人になると「お金」に変わり
自分の子より他の兄弟の子の方がもらえてる、とも感じ
過去の痛みが復活するのです。

 

長男が中学2、3年の頃、
それはそれは「思春期まっさかり」でした。

口数少い、暗い、部屋に閉じこもる、
そして、次男に対する暴言。

ぶつけられてる次男を見て、
そこまで言わなくても、と思いました。

口を開けば「Tなんて!Tだったら!」と次男を批難し
無視、上から目線の言葉と態度・・・。

私は何も言わず見守っていました。
次男のプロセスも見守っていました。

本来、もっと小さい頃出てくるはずだった
兄弟に対する「嫉妬」や「ひがみ」。

子供たちが小さい頃、
私は全く余裕がないガミガミ母さんだったので、
長男は正直な気持ちを出せなかったのでしょう。

下に兄弟が生まれると、
上の子は今までと世界がガラっと変わります。

すぐもらえていたものが、もらえなくなる

我慢、待つ、忘れられる
あなたが泣かせたんでしょ!あなたのせいで!と
無実の罪をきせられる

今までと同じような
大人からの「愛と関心と注目」がこなくなり
その時、 ものすごい嫉妬心と淋しさと悲しみを持つのですが
出すと怒られる、迷惑かけると思い、抑圧します。

「自分は十分じゃない」という思い込みは
こんなところからきているのです。

私もこの思い込みに、
ずいぶん苦しめられてきました。

20代でも 30、40,50,60、70代になっても
「自分は十分じゃない」という思い込みに支配されると
人間関係やお金のトラブルとなります。

本当は一番大切にしたい人に
もっともっとと求め、責め
苦しめてしまったり

 お金を稼いでも稼いでも
湯水のように使ってしまうことになるのです。

 

長男が思春期の時期に出てきてよかった、と思いました。
2年くらい続いたでしょうか?

気がつくと、次男ととっても仲良しになっていました。

私がしたことは、
何も言わず感情のプロセスを見守っていたこと

長男、次男、それぞれに
意識して同じ愛情と注目を与える時間を持ったということ

そして 今、あなたはこういうプロセスなんだよ、
どんな気持ちや感情もダメじゃないんだよ
必ず通り過ぎるからしっかり感じるんだよ、と
少しだけ心のしくみを話しました。

長男には
「小さい頃、Tに対しての嫉妬を出せなかったんだね
ずっと我慢して待ってたよね
Tばっかりずるい!と思ったよね
母さんとられた、と思ったよね
思いっきり嫉妬していいからね」

次男には
「兄ちゃん大好きなのに当たられてイヤだよね
兄ちゃん、あなたが生まれた時からの嫉妬を
今出しているだけだよ
ちゃんと通り過ぎるから、
あなたのこと大好きだから、安心してね」

こんな言葉でフォローしました。

それからも長男は、
進学でかかった金額、 服代、おこづかい、その他もろもろ
私から出してもらったお金の量を
次男と比べることがありました。

私のことを思って、
ホントはほしいのに言えず我慢した分、
次男が平気で「お母さん、ちょうだい」という姿を見て
とても腹が立ったそうです。

これは、たとえば以下のように
話して解決しました。

次男にアイスを買ってあげたのを
「自分はもらえてない」と長男が嫉妬

  ↓

つい先日、お母さんとあなたと(長男)二人で
パフェを食べたでしょ、と話すと

あ、そうだった 自分も違う日に違う形で
ちゃんともらえてたんだ、と思い出す

嫉妬が消える

こんな感じです。

 

「違う時に違う形でもらえてた」
これが真実です。

子供は「今」しか見てないので
過去もらえていたことを忘れています。

 

「今」だけを見て比べます。

なので、調整役のお母さんとしては
そこのところを、思い出させてあげる

同じように、あなたにもあげてたよ、と。

お母さんがそうできなかった場合は
大人の自分が子供の自分に教えてあげる

イメージで。

私もこれで、強い嫉妬心が溶けていきました。

幼い私は妹に嫉妬し
その思いをずっと抱えたまま
様々な人に「過去の妹」を投影してきました。

 

「私は十分もらえていた」

十分もらえてない、という勘違いが
十分もらえていた、に書き換わると

そのように人生は流れていきます。

 

今、大学生の長男・次男はとっても仲良しで
私が寝た後、居間で遅い夕飯を食べながら
低音ボイスで何やらおしゃべりしています。

その振動が心地よく、さらに深い眠りに誘われます。

 

私は十分もらえていた

私は満たされている

 

心の深いところでホントにそう思えたなら

ヘンな競争も争いもなくなるのにな・・・

ひとりひとりの個性、才能を表現し

やりたいことをやれるのにな・・・

 

幼い頃の勘違い

早く溶かしていきたいものですね。

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